スコア、リバウンド奪取など、バスケットボールにおいてリング近くの攻防は、勝敗に大きく関わる要素のひとつだ。その争いの要になるのが、ビッグマンと呼ばれる選手たち。エヴェッサでその仕事を担うのは身長208cmの#54ショーン・オマラ、そして同身長の#24カイル・ハント。そのハントが、自らの役割について言う。
「今季はヘッドコーチが替わって、プレースタイルも新しくなったけど、僕に求められていることは基本的には変わらない。ハードにプレーしてスコアし、リバウンドを獲ること。自分のコンディションが100%ではない日もあるけど、どんな状況に置かれていてもみんなを引っ張っていって、つねにチームを助けられるプレーをしたいと思っているよ」
今季はヘッドコーチ(HC)にマティアス・フィッシャーが新任。新しいプレースタイルを吸収するために貴重な期間だったプレシーズンにケガ人が相次ぎ、チーム作りが遅れてしまったことは否めない。
「確かにシーズンの初めは、かなりスローなスタートになってしまったね。プレシーズンに全員揃っての練習があまりできなかったこともそうだけど、 開幕から千葉ジェッツ、宇都宮ブレックスと強豪との対戦が続いたのも影響していたと思う。だけど僕らはあのころと比べると、ずいぶんと進歩しているよ。最近はチームでボールシェアがかなりできるようになってきた。全員がプレーに関われているので、チームにいいエネルギーをもたらしてくれている。普段から一生懸命に練習して、チーム内のケミストリーがどんどん良くなっていると感じているんだ」
新たに就任したフィッシャーHCが求めるのは、全員でハードにディフェンスし、ボールを奪ったら素早く攻撃に転じること。全員が攻守でプレーに関与するこのスタイルを、彼は気に入っているのだと言う。
「ボールムーブメントが多くて、ひとりがボールを保持するのではなくて、5人全員で共有しながらスコアの機会をねらっていくスタイル。これは本当に気に入っていて、好きなスタイルだね。またピックアンドロールを多用するのも特徴。僕のプレースタイル的にも、ピックアンドロールが多い方がアクションを起こしやすいので、そこにもフィットしていると思う。これからもボールを共有し続けることができたらオープンショップが自然と生まれて、そこでシュートを打てる選手が現れる。それが僕の場合もあれば、チームメートの場合もある。全員がシュートを打てる状況が作れるところが、気に入っているんだ」