ことし6月、大阪・中央区の駐車場に設置されたコインロッカーに、生後まもない娘の遺体を遺棄した罪に問われた28歳の母親の裁判で、母親は起訴された内容を認めたうえで、望まない妊娠だったなどと述べました。
住所不定、無職の吉田絵里佳被告(28)は、ことし6月、大阪・中央区の駐車場に設置されたコインロッカーに、生後まもない娘の遺体を遺棄したとして、死体遺棄の罪に問われています。
大阪地方裁判所で開かれた12日の裁判で、吉田被告は起訴された内容を認めました。
裁判で検察は「被告は売春によって妊娠し、生活するホテルを行き来する間に、ことし4月に出産した娘の遺体を、コインロッカーに遺棄し、適切に埋葬しなかった」と述べ、懲役1年6か月を求刑しました。
また、吉田被告は「望まない妊娠で妊娠を信じたくないのと、経済的な理由から病院を受診しなかった」と述べました。
さらに、「産まれた赤ちゃんは泣かず、動かなかったので亡くなっていると思った。自分が殺したと疑われたくなく、コインロッカーに預けた。赤ちゃんに申し訳ない気持ちで、毎日、供養したい」と述べました。
弁護側は「妊娠の経緯にはくむべき事情がある」などとして、執行猶予のついた判決を求めました。
判決は今月26日に言い渡される予定です。