大阪 夏休みの自由研究の催し 感染対策を徹底して開催|NHK 関西のニュース

夏休みを迎え、自由研究をテーマにした催しを予定している博物館などの施設では、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、どのような形で開催するか、頭を悩ませています。
大阪市立科学館では、人数を制限し、換気などの対策を徹底したうえで催しを行いました。

大阪・北区にある大阪市立科学館では、夏休みの自由研究をテーマに電気が流れる仕組みを学ぶワークショップを企画し、29日は小学5年生から中学1年生までの10人が参加しました。
新型コロナの感染拡大が続く中でも、講師と直接やり取りすることで理解を深めてもらおうと、参加者の人数を以前の半分ほどに減らし、十分に距離を取って全員が同じ方向を向く形で座席を配置するなど、感染対策を徹底して開催しました。
また、冷房をつけたまま窓を開けて換気を行い、二酸化炭素の濃度をチェックするセンサーを置いて換気が十分行われているか、確認していました。
参加した子どもたちは、講師の指導を受けながら乾電池や手作りのコイルで回路を完成させ、電気が通ることを確かめていました。
中学1年の女子生徒は、「夏休みの自由研究にしようと参加しました。自分だけだと難しいですが、対面だとわからないことをすぐに聞くことができていいなと思いました」と話していました。
大阪市立科学館の大倉宏 学芸員は、「きちんと対策したうえで子どもたちが学ぶ場を提供し、科学を好きになってもらいたい」と話していました。

【オンラインで理科の実験】。
感染が急拡大するなか、大阪の大学では、夏休みの子どもたち向けにオンラインで行う理科の実験の準備を進めています。
大阪・旭区にある大阪工業大学では、コロナ禍前までは子ども向けの理科の実験を、集まって対面で開いていました。
来月(8月)中旬に開催する予定ですが、感染の急拡大を受けて去年に続いてことしも、オンラインで開催することを決めました。
テーマは、「おうちでできる理科実験」で、実験に参加する子どもたちに、触れても安全な2種類の薬品を事前に送り、道具はペットボトルやおたまなど、家庭にあるものを活用します。
実験では、大学の実験室にいる学生と参加者をオンラインでつないで、手順や仕組みを説明し、透明な薄い膜で覆われた5センチほどの大きさの水でできたボールのようなものを作る予定です。
対面で教えることができないので、薬品を間違えないように瓶に貼ってあるラベルの色で説明するなど、子どもたちにどうしたらきちんと伝えられるか話し合い、来月の開催に向けて準備を進めています。
大阪工業大学工学部応用化学科の東本慎也 教授は「対面を検討していましたが、感染が拡大していてやむをえず7月の中旬くらいにオンラインに切り替えることを決めました。大学に来なくても気軽に参加できますので楽しんでいただきたいです」と話していました。