セレッソ大阪 | 6月26日(水)サガン鳥栖戦 | Cerezo OSAKA

リーグ後半戦のスタート。「勝ち切る」姿勢を強く持ち、ホームで好発進といきたい

アウェイに乗り込んだ前節のジュビロ磐田戦から中3日。セレッソ大阪は、ホームに戻り、サガン鳥栖との明治安田J1リーグ第20節に臨む。今節から後半戦が始まるJ1リーグ。初戦をホームでできることをプラスに変えて、勝利で好スタートを切りたい。

前節の磐田戦は、後半の立ち上がり、磐田の猛攻を受けたセレッソは、CKの流れから相手に精度の高いシュートを決められて先制を許す。それでも、2失点目は与えず反撃に出ると、途中出場の柴山昌也、渡邉りょうが流れを変えて、攻撃を活性化。76分、ルーカス フェルナンデスのCKからレオ セアラがヘディングを決めて同点に追い付くと、その後も平野佑一やジョルディ クルークスら攻撃的な選手も投入しつつ最後まで攻め続けた。ただし、あと1点が遠く、逆転には至らず1-1で試合は終了。全体を振り返ると、守備でのオーガナイズは取れており、球際も含めてしっかり個々のバトルでも戦えていた。内容としては悪いゲームではなかったが、こうした試合をモノにできなければ、今季の目標からは遠ざかってしまう。前半戦全体を振り返っても、4敗という負け数は上位3チームと同じ。8試合を数えた引き分けをいかに勝ちに持っていけるかが上位進出へ向けたカギであり、「勝ち切る試合を増やす」(小菊昭雄監督)ことが後半戦のテーマとなる。

今節対戦する鳥栖とは、第4節のアウェイでの対戦時は、後半にヴィトール ブエノと柴山がいずれもJ1初となるゴールを決めて、2-0で勝利した。もっとも、前半はうまくいかない時間帯も多く、鳥栖のペースで試合は進んでいた。セレッソとしては、鳥栖のボール運びに対し、どう前線から守備でアプローチをかけ、良い奪い方ができるかは、今節のテーマの一つになる。個人で見れば、前節2得点を挙げたマルセロ ヒアンは警戒が必要か。その上で、鳥栖はクロスからの失点もやや目立つだけに、セレッソとしては両ウィングを中心にサイド攻撃を仕掛け、中央の守備を破っていきたい。「ゴール前に関わる人数が少しでも多い方が、チャンスは生まれて得点にもつながる。ゴール前にどれだけ入っていけるか」を勝ち切るためのポイントに挙げた奥田勇斗だが、サイドからのクロスに対し、逆サイドから入っていくことも重要になる。先制し、ゲームをコントロールしつつ追加点を取るという理想の展開を求めつつ、どういった状況に置かれても常に複数得点を取る姿勢も必要であり、「サブメンバーを含めて勝負を決定付ける選手が出てくることにも期待したい」(小菊監督)一戦だ。

現在、首位のFC町田ゼルビアとは勝点10の差を付けられているセレッソだが、先を見過ぎることなく、目の前の試合に愚直に向かって勝利を重ねていけば、その差は必ず縮まる。ここから19試合、一戦一戦が持つ重みは大きく、毎試合が“勝負”の90分になる。ホームで是が非でも勝利を収め、力強く後半戦のスタートを切りたい。

試合前日コメント

小菊昭雄監督

Q:リーグ後半戦の初戦となる今節。ホームでどのようなゲームを見せたいですか?
「あっという間に前半戦が終わったなと思います。その中でも、色んな波がありました。後半戦ももちろん、色んな波はあるとは思うのですが、最初の大切なゲーム、ホームでとにかく勝利でスタートしたいです。前節の試合後の会見でもお伝えしたのですが、安定したチームには成長できていると思います。攻守の内容も含めて、チームは安定している状態だと思います。ただ、ここからさらに、勝ち切れるチーム、強いチームに後半戦はなっていきたいですし、明日も必ず勝点3を全員で勝ち取って、いいスタートを切りたいと思います」

Q:「勝ち切る」試合を増やしていくために、攻守で上積みしたい部分は?
「守備のところは、先制点を許したとしても粘り強く2点目を取られない、崩れないチームにはなっていると思います。また、昨年であれば、そのまま0-1で敗れる試合も多かったですが、今年は追い付けるチームにはなってきています。チャンスの数もたくさん作れるチームになっています。(後半戦は)チームとしてその回数を増やすこと、サブメンバーを含めて勝負を決定付ける選手が出てくることにも期待したいです。そこはチームと個人の両輪だと思います。先発の11人だけではなく、『自分が途中から出てゲームを決めるんだ』という選手が後半戦は出てきて、レオ(セアラ)に加えて、後半戦だけで10点ぐらい取ってくれる選手が出てくることに期待したいです」

Q:前半戦はFC町田ゼルビアが首位で折り返しました。リーグ全体を見て、今シーズンの特徴をどう見られていますか?また、そういうリーグの中で勝ち切っていくために必要なことを、どうお考えでしょうか?
「昨年もそうでしたが、優勝したヴィッセル神戸を筆頭に、相手の嫌がるサッカーを徹底する、強度の高いサッカーをする。そのトレンドが、より進化していると思っていましたが、今年はさらにそのカラーが強くなっていると感じます。相手の嫌がることを徹底して、全員で強度を高く、攻守に走る、戦う。世界のサッカーもそうだと思いますが、そういった色がより強くなっているのが今シーズンだと思います。その中で、我々も相手の嫌がることを徹底する時間帯と、自分たちが目指している、ボールを握りながら常に主導権を握る、その使い分け、ゲームコントロールが大事になってきます。チームが安定している時は、そのゲームコントロールが良かった。しっかり守る時間帯と、その中でも攻撃でコントロールしながら先制点を取って、自分たちの流れに持って行く。それが良かった時期は結果が出ていました。結果が出ない時期は、いい時間帯が続いていても、決め切れずに、1本のリスタートや速い攻撃に屈して失点してしまう。そのあたりのゲームコントロールを全員で共有することは後半戦の課題です。ただし、そういった課題に対しても、(第15節・アビスパ)福岡戦からはシステムと役割を変えながら、我慢強く、粘り強く戦えるチームにはなってきています。引き続き、全員で攻守に共有する時間帯を増やして、チャンスをたくさん構築する、決め切る、そういった後半戦にしていきたいと思います」

奥田勇斗選手

Q:前節を踏まえて、今節に向かう個人としてのテーマは?
「前節は守備の課題が出ました。まずは無失点につながる働きをしたいですし、そこからプラス、攻撃に展開した時の最後のクオリティーを求めていきたいです」

Q:前節はサイドの裏を取られる場面もありましたが、攻撃に出る部分とのバランスは、試合を重ねながらうまく取っていきたい?
「そうですね。日頃から(同サイドの)西尾選手とはよく話しています。攻撃的なサッカーなので、どうしてもバランスが崩れてしまう瞬間はありますが、そこは田中駿汰くん、奥埜くん、ボランチの選手も含めてバランスは常に考えながら、話してプレーしています」

Q:奥田選手の良さでもある、攻撃に関わっていくプレーは継続していきたい?
「そうですね。攻撃に関わりながら、守備の意識も忘れず、というイメージです」

Q:後半戦のテーマである、「勝ち切る」試合を増やすために果たしたい役割はどう考えていますか?
「最後のクオリティーを上げること、クロスの質、パス1本の質を高めること。あとは、ゴール前に関わる人数が少しでも多い方が、チャンスは生まれて得点にもつながると思うので、ゴール前にどれだけ入っていけるか。自分もサイドバックというポジションですが、逆サイドからクロスが入ってくる場面では、自分も中に入っていけるようにしたいです」

Q:前節、個人のチャントが初お披露目されましたが、ピッチで聞いて、感想はありますか?
「1年目で自分のチャントを作ってもらえることは有難いです。それに応えられるように頑張りたいです。この前の試合で初めて聞いて、リズムは自分の中でずっと流れています(笑)。印象強いリズム、歌に仕上げてくれたと思います。モチベーションは上がりました」

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