「キタ」「ミナミ」に続いて「ヒガシ」を熱く 大阪 京橋|NHK 関西のニュース

大阪の『キタ』、『ミナミ』に次いで、今、注目を集めているのが、京橋や森之宮など大阪城公園周辺の『ヒガシ』と呼ばれるエリアです。
その『ヒガシ』の玄関口と位置づけられる京橋で、大阪メトロの駅に直結する商業施設が18日、リニューアルオープンしました。

リニューアルオープンしたのは、1990年に開かれた「国際花と緑の博覧会」にあわせて開業した商業施設「コムズガーデン」で、大阪メトロの駅と直結する地下の施設です。

地域の人たちが参加するイベントが開かれるなどしてきましたが、老朽化が進んだことから、大阪・関西万博にあわせて改修工事が行われ、18日、リニューアルオープンしました。

記念のイベントでは、京橋出身のお笑いタレント、宇都宮まきさんがかつてデートの待ち合わせをしたことなど、思い出などを語りました。

新しくなった施設には、▼スーパーやレストラン、クリニックなど21の店舗が入るほか、▼地上まで吹き抜けになっている地下2階の広場には芝生が整備されています。

施設を管理する大阪地下街株式会社の安藤伸子さんは、「『ヒガシ』のエリアの中でも、生活に密着した存在だと思うので、多くの方に活用いただきたい」と話していました。

また、この施設の地上部分に整備されている「京橋公園」でも、リニューアルを記念する式典が開かれました。

京橋公園では、▼出入り口がバリアフリーとなったほか、▼植栽の配置の見直しや、▼ベンチを追加するなどの整備が行われました。

式典で、大阪市の横山市長は、京橋駅周辺と大阪ビジネスパーク、それに森之宮周辺を『ヒガシ』と位置づけて、まちづくりを進める方針を説明しました。

そのうえで横山市長は「大阪の『キタ』と『ミナミ』は有名になり、民間投資も進んでいるが、今後力を入れたいのが、万博を開催している臨海部の『ニシ』と、この京橋を中心とした『ヒガシ』だ。『ヒガシ』では、京橋、森之宮などが一体となったまちづくりで、人々が行き交う空間作りを進めている。『大大阪時代』に向けたのろしが上がる1日で、新たな大阪の幕開けを感じてほしい」と話していました。

【大阪城公園周辺で進むまちづくり計画】
大阪城公園の周辺の地域は、大阪のキタ、ミナミに続く「ヒガシ」としてまちづくりの計画も進み、今、熱い視線が注がれています。

大阪市は、▼京橋駅の周辺と、▼大阪城公園北側の大阪ビジネスパーク駅周辺、そして▼東側の森之宮周辺で、一体的にまちづくりを進める計画の方針案を先月、示しました。

計画では、JRと大阪メトロ、それに京阪本線が乗り入れ、大阪第4のターミナルとなっている京橋駅を「ヒガシの玄関口」として位置づけています。

京橋では、▼企業やスタートアップ、自治体などが交流するオープンイノベーション施設「QUINTBRIDGE(クイント・ブリッジ)」が2022年に開設されたほか、▼駅前のショッピングモールの跡地で、再開発事業が計画されています。

▼将来的にはJR片町線・東西線の地下化も計画されています。

また、大阪城公園東側の森之宮では、▼ことし秋に大阪公立大学の新たなキャンパスがオープンする予定となっているほか、▼2028年には大阪メトロが森之宮に新駅を開業する予定で、▼空飛ぶクルマの発着場を整備する計画もあります。

大阪城公園周辺では、南側で▽先月、カフェなどが入る商業施設「なノにわ」がオープンしたほか、▽来月(5月)には高級ホテルが開業する予定です。

大阪市では、地域が一体となったまちづくりをすすめることで、大阪城公園を訪れる観光客などがショッピングを楽しんだり、宿泊したりと長時間滞在できる場所にすることを目指すとしています。